「ツッコミって、大事だと思うんだよな」
今読んでいる朝井リョウさんの小説『武道館』で、主人公愛子の幼馴染である大地が言った一言です。
大地いわく、その人の触れにくい所をツッコむことで、それがチャームポイントになるそうです。
これものすごく分かるなぁと思います。
ツッコまれれる側の立場だったとしても、自分がコンプレックスに感じている事をツッコまれることによって、そのことに対しても引け目は大きく減ります。
ただ、この「ツッコむ」という技は結構難易度が高い技で。
もしそのツッコみが相手が本当に触れてほしくない所をついていたとしたら、それはもはやツッコみではなくただ相手のコンプレックスをさらけ出しているだけになってしまいます。
また、このツッコみというのと、ただの指摘というのと、からかいというのは全て紙一重だと思います。
この違いが何かと言われるとそれは難しいのですが、、、。
最近は、お笑い芸人さんどうしで「ブス」とかそういったツッコみができなくなっています。
これがいい事か悪い事かどうとらえるかは人によると思うのですが、「やりにくいなぁ、、、」と感じている芸人さんは結構いらっしゃるようです。
それは結局、その「ブス」という発言がツッコみに聞こえない人が世の中にいて、その人たちを不快にしてしまっているからなんだと思います。
これに対して「過保護だなぁ」と思う反面、「不快に思う人がいるならあかんよな」とも思います。
だから微妙なんですこのツッコミって。
このツッコミを使いこなせる人は、いろんな集団でいわゆる「人気者」になっているんだと思います。
この人は何を言われたら嫌なのか、どんな人なのか、自分とその人との関係はどうなのか、ここは言っていい場面なのか。
そういった事を全部わかっている人がこの「ツッコミ」を使いこなせるんだと思います。
逆に言えば、このツッコミが使いこなせる人はそういった人間の微妙な関係とか相手の事とかを感じ取れる人何だと思います。
それがゆえに、ツッコミを使いこなせる人は人気者になれるんだと思います。
結局ツッコミってなんなのでしょうか?
wikipediaでは「「ツッコミ」は、ボケの間違いを要所で指摘し、観客に笑いどころを提示する役割である。」と明記されていますが、
僕は「誰も傷つけずに誰かの何かを指摘し、笑いを取る行為」かな?と考えました。
みなさんはいかがでしょうか?