明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

久しぶりの自由な時間

長い長い初めての5日勤務を終え、本日は久々にゆっくりできる日でした。とはいっても、午前中は野球部の顧問が強制参加である審判講習会があったため、ゆっくりできたのは午後だけでした。

 

誰も知らない中での審判講習会。不安な気持ちもありましたが、意外とすぐに知らない人とでも話しかけられるようになっている自分。いくつかの学校に顔を打っておいて、「もしよろしければ、また練習試合のお相手等していただいてもよろしいでしょうか?」と試合相手も確保することができました。偉いぞ、自分。

 

午後からは、やりたいこと、やろうと思っていたことをやりました。

 

温泉で疲れを癒し、ブックオフで本を売り、洗車をし、自宅のテレビでアニメ「炎炎の消防隊」を見る。自由な時間を無駄にすることなく、充実した1日を過ごすことができました。

 

明日は朝から練習試合。平日より早起きになってしまいますが、はじめての練習試合、そして初めての指導者。楽しんでこよう。

 

またお昼以降はゆっくりしようかな。

過去を思えばネガティブ思考、未来を思えばポジティブ思考

 

「人間はネガティブな記憶の方が強く残る」

 

というのは知っている方も多いのではないでしょうか?

 

僕も野球をやっていた頃、ヒットを積み重ねていて調子がよかったのに、一回の走塁ミスを引きずってしまった事があります。あれはきっと、「ヒット」というポジティブな情報より「走塁ミス」というネガティブな情報が強いから起こった心の状態なんでしょうね。

 

そして、次に同じ場面と遭遇した時に、前回失敗したときの残像が残ってしまっている。だから緊張してうまく体が動かせなくなる。それが強くなると、「イップス」という心的スポーツ障害に陥ります。

 

 

僕の高校時代の野球部の仲間に、やたらとチャンスにヒットを打つ奴がいました。チャンスになったら緊張する僕とは真逆のタイプです。彼に「なぁ、○○ってなんでそんなにチャンスに強いん?」と質問をすると、こんな答えが返ってきました。

 

「ここで打ったらヒーローになれるって思ってるから」

 

彼っぽいというか、ちょっとアホっぽいというか、、、。それを聞いた時はそんな風に考えていましたが、彼と僕との間には明確な考え方の違いがある事に気付きました。

 

それは、「過去の事を考えているか、未来のことを考えているか」という事です。

 

最初にも書いたように、人間はネガティブな情報の方が強く残ります。にも関わらず、「あの時こうだったから・・・」と考えてしまえば、そりゃー悪いことがよみがえってきます。結果「失敗したらどうしよう」と考え、緊張に陥ってしまいます。

 

対して、未来はまだ作られていません。ポジティブにも、ネガティブにも考えれるわけです。まだ作られていない未来に対して「失敗しよう」とか「失敗したい」と思う人はまずいないでしょう。過去のことを考えるのではなく、未来のいいイメージをすることが、それが大舞台になればなるほど効力を発揮するんだと思います。

 

だから、彼がいった「ここで打ったらヒーローになれるって思ってるから」というのは割と理にかなった事なんだと思います。

 

 

「「ゾーン」とか「フロー状態」というのは過去でも未来でもなく、今を生きているからこそ陥る状態である」という事もありますが、そのあたりは僕もまだ勉強中です。しかしまずは、本番で過去を振り返るのじゃなくて、自分が成功した未来を妄想する事を練習したいと思います。

面接で大切な事 ー何を言うかよりも、どう見えるか、どう聞こえるかー

今日、明日は1日オフです。オフなのにすでに早寝早起き習慣は身についているようで、昨夜は22時半就寝、今朝は6時半起床。早寝、早起きの8時間睡眠という非常に健康的な生活リズムを手に入れました。

 

さて、早起きすれば時間もできる。という事で、朝から本を読みました。

 

先日Facebookで「面接等の対策についての本を紹介してください」と投稿すると、大学院の同期が貸してくれたのでそれを読んでいました。

 

 

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面接で『特A』をとる! (静山社文庫) 坪田 まり子 https://www.amazon.co.jp/dp/4863890397/ref=cm_sw_r_tw_dp_W5249B38PX4EMPSZE95Y

 

この本は基本的なビジネスマナーの大切さや、テクニック的なこともいくつか書いてありましたが、著者の坪田まり子先生が何度も何度も強調していたのが

 

"何を言うかよりも、どう見えるか、どう聞こえるか"

 

という事でした。

 

面接は第一印象でほとんど決まるといったこともよく聞きますが、本当にその通りのようで、内容よりも印象やイメージが大切だと坪田先生は強調します。

 

初めて会った人が積極的に話しかけてくれて「あ、こいついい奴そうやな」と思っていたものの、関わってみると段々と相手の嫌なことが見えてきて、いつしか苦手になっていたことってありませんでした?しかし、その「嫌なことが見えてくる」までは、関わってみて1週間、1か月を要するはずです

 

一方面接では15分や30分しか時間がありません。つまり、面接では嫌なことが見えてくる期間が無いため、「あ、こいついい奴そうやな」がすべてだという事です。

 

では、どうすれば「あ、こいついい奴そうやな」と思ってもらえるのでしょうか?

 

テクニック的には以下のことが書いてありました。

 

・自然な笑顔でいること

・大きな声ではっきりと話をすること

・身だしなみをちゃんとして、清潔にしておくこと

・ビジネスマナーを守る事

などなど、、、

 

しかし、これらを実践するために必要な事が1つあります。それは

 

"面接をしていただけることに感謝をすること"

 

です。

 

相手に敬意を払う事ができれば自然と言葉遣いが丁寧になりますし、失礼のない容姿で面接に向かおうとするはずです。相手に気を遣う事ができていれば、相手が聞き取りやすい大きくはっきりとした言葉遣いができるはずです。そして、その会社に入りたいと心から思う事で、内容だけでなく表情や身振り、手振りから心にある熱い思いは相手に伝えることができるはずです。

 

そういった意味で坪田先生は"何を言うかよりも、どう見えるか、どう聞こえるか"といった言葉を何回も何回も強調されたのだと思います。

 

僕自身、教員採用試験でこのような気持ちがなかった訳ではありませんが、この本を読んでみて相手への敬意がいかに大事かという事を学ぶことができました。

 

自分自身で意味を理解することができれば、自然と実践することもできるようになるはず。

 

もちろん、内容も手を抜いてはいけないことは言うまでもありませんので、しっかりとした準備をして、審査をしていただけることに感謝をしながら採用試験に臨みたいと思います。

アートっていったいなんなのか?

「アート」は、大学院入学当時の僕にとって苦手であり、何の魅力も感じていませんでした。しかし、山口周さんの書籍『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』や『ニュータイプの時代』を読んでから、これからの社会は正解を求める事よりも問題を見つけたり何かを創造したりすることが大切であるという事を学びました。

 

※後で紹介する書籍を読む前に、山口周さんの上記のどちらかの書籍を読んでおくことをおススメします。

 

「アート思考って大切なんやな、、、」と漠然と思っていたら、同じ大学院の仲間から新潟の美術館で行われていた「草間彌生展」に誘われたので、行ってみることにしました。

 

芸術とか美術とか、そういったものに真剣に触れたことが無かった僕ですが、そんな僕なりに何かを感じ取ろうととにかくじっくり作品を見てみました。仲間から草間彌生さんの作品についての解説を受けたりしながら作品を見てみると、やっと「何か」を感じることができました。その何かというのを言語化することができませんでしたが、紛れもなくその何かを感じる事ができていました。

 

自分には縁遠かったものも、何かに対して興味があったり精通している人と一緒に行動することは、自分の可能性を広げることができるんだなと感じた瞬間でした。

 

 

そこから月日が経ち、約1年ぐらいたった今この『13歳からのアート思考』という本を本屋さんで見つけました。

 

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「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 末永 幸歩 https://www.amazon.co.jp/dp/4478109184/ref=cm_sw_r_tw_dp_Z0CSH8H9S1R054GDPD4B

 

この本ですが、ゼミ室にいる仲間が読んでたのを覚えています。そのときにこんなやり取りがありました。

 

ゼミ生:(本に書かれた6つの絵を見せられて)「たかし、どれがいい絵だと思う?」

僕:(指さしながら)「これだと思う」

ゼミ生:「なんで?」

僕:「○○(なんて答えたか忘れた)だから」

ゼミ生:「それがたかしの”いい絵”の基準なんだよ」

 

このやり取り以降ずっと気になってたのですが、本屋さんでまた出会ったので「これは読めということやな」と思い、手に取りました。

 

 

この書籍に書いている内容ですが、概要から話すと

 

自分たちが見ている(目に見えている)作品というものはその作品のほんの一部であって、作品をどう見るか、感じるか、考えるかは見る人の自由であって、そもそもアートの枠組みなんてないんだよ

 

といった感じでしょうか?

 

この書籍は大きく6つのコンテンツに分けられているのですが、コンテンツ1つひとつを進めていく毎に僕たちが「アート」というものに対してみている色眼鏡をどんどん外されて言っている感覚になりました。

 

みなさんにとって素晴らしいアートとは何でしょうか?実物と変わらない、まるでカメラで撮ったかのようなリアルな絵?作品1つから大きな意味をもたらすもの?飾っていたらなんかおしゃれなモノ?

 

どのように考えていても、そのどれもが正解ですし、逆に正解なんてありません。皆さんが考えた素晴らしいアートとは?に対しての答えが、今の皆さんにとっての「アート」です。僕にとっても素晴らしいアートとは「目に入ると、どこが心がぐわぁーっとなるもの」といった感じのものでした。

 

ぐわぁーっとって語彙力のなさには自分でも落ち込みます、、、。

 

 

僕がこの書籍を読んで一番衝撃だったのが、「目に見えているものだけがアートではない」という事です。

 

詳細は書籍を読んでほしいのですが、これまで多くのアーティストは多様な作品を作ってきたのですが、その中には「男性用の小便器にサインをしただけのもの」や「日用品のパッケージのロゴを印刷した箱を積み重ねたもの」もあるそうです。

 

果たしてそれらがアートなのか?という疑問も出てきますが、アーティストが作品として出品しているのですから、そのアーティストにとってはアートなのでしょう。

 

問題は、そこから何を感じるか、考えるかです。「なぜそのアーティストはこの作品を出品したのか?」、「この作品にはどんな意味があるのか?」、「自分だったらこの作品にこのように意味づける」など。アーティストが出しているメッセージはあるかもしれませんし無いかもしれませんが、そこには作品が存在し、それをどう見て、どう考えるのかは自分次第なんです。

 

 

といったように僕はこの書籍をレビューしたのですが、この本を読んでどう感じるかもまたひとそれぞれ、だから考え方によってはこの本自体ももしかしたら「アート」なのかも。

 

僕自身の「アート」というものの考え方をガラッと変えさせられた1冊でした。

プロということ

大学院に入ってから自炊をするようになりました。その理由としては、大学の野球部までの、勝手に食堂でご飯がでてくる生活がなくなったからという事もあると思いますが、大きくは「恋人ができて、お互いに自炊をし合うようになったから」と「居酒屋でアルバイトを始めたから」の2つだと思います。

 

大学時代も居酒屋でアルバイトをしていたのですが、その時の居酒屋はチェーン店(といっても3店舗しかないお店ですが)で、マニュアルに書いてある通りにやればとりあえず一定の味が出来上がるシステムになっていました。元々味付けもされています。だから、料理を作っているというより、何か単純な作業をしているような感じでした。

 

大学院で働いている居酒屋さんでは、レベルに合わせて段々と店長は私たちに多くのことを任せるようなシステムになっていました。

 

最初はだれでもできる作業をやります。切るだけとか、盛り付けるとか、、、。

 

それがだんだんとできるようになると、味付けをしなければいけないものも任されるようになります。塩が多いとか、炒めすぎとか言われながら、段々とできるようになっていきます。

 

料理を作るだけでなく、仕込みとかもやらしてもらえるようになります。つくねのタネを作ったり、魚をさばくようになったり。さばくって言ってもえらをとるとか、うろこを取るとかそこまでですけどね。そうやってやっていくうちに、調味料の加減を段々と覚えていきました。料理の仕方を段々と覚えていきました。

 

また、店長が料理を作っている所を隣で見ることでたくさんのことを学ぶことができました。

 

ってかすごいんですよ店長。お通しを作りたいからと言って、元々ある料理を一口食べ、調味料5種類ぐらいをを慣れた手つきで混ぜます。すると、その料理が全く違う料理になって生まれ変わるんですよ!1口食べただけでなんであれができるんやろうか・・・。きっとこれが「プロ」ということなんだろうなと思いました。

 

そんなプロの横で仕事をさせていただいたことで、ほとんど料理をしなかった僕が毎日自炊ができるようになりました。

 

僕も早く教員として「プロ」になって、たくさんの人に影響を与えられる人間になりたいなと思いました。

来年度から完全実施される3観点の評価

4月からに向けて何をすればいいのだろう・・・と考えていると、評価の事が少し不安だったので、西川先生が書かれているアクティブラーニングについての本を読みました。

 

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アクティブ・ラーニングの評価がわかる! 西川 純 https://www.amazon.co.jp/dp/4313653252/ref=cm_sw_r_tw_dp_3PNZS389SB7ENMQNNW9K

来年度からは中学校の学習指導要領が完全実施になり、評価の観点も4観点から3観点になります。ついに、アクティブ・ラーニング型授業の評価が完全実施になるという事です。来年度が初任である僕はそもそもの評価をしたことが無いのでその時点で不安はあるのですが、特に「学びに向かう力」の評価がイメージし辛い。

 

そこで、この本を読んでみました。

 

結論から言うと、

・知識、技能の評価の仕方は今までと同じ(テストを用いた評価)でいい

・学びに向かう力などは、子どもが書いた振り返りシートを積極的に活用すればいい

 

という事でした。

 

アクティブラーニング型授業になったとはいえ、今まで教えることになっていた知識や技能が大きく変わるわけではありません。だから、そのあたりは今までの評価の方法とあまり変える必要はないという事が書いてありました。

 

新学習指導要領に対応した評価をしなければいけないと考えていた僕にとっては、肩の力がすっと抜けるような情報を得ることができたことは非常に大きいです。

 

学びに向かう力についての評価ですが、そもそも子どもの学びに向かう力なんていうのは目に見えるものではありませんし、具体的に測るための指標があるわけではありません。だから、手を挙げた回数とかそういったもので評価しがちです。

 

一方、本の中で書かれていた実践では子どもたちに評価基準を作らせていたのですが、その評価というのは非常に妥当なものであったそうです。自ら書く振り返りシートも、子どもたち同士で見合えるような仕組みを作れば妥当なものになるそうです。教師を欺くことはできても、クラスメイトを欺くことができないことを子どもたちは知っているからです。

 

とはいっても、なかなか子どもたち同士で振り返りシートを見せあう事はできないかもしれないです。しかし、振り返りシートを参考にしながら評価をつけることは可能だと思います。

 

 

評価についての不安を払しょくするために一番効果的なのは、同じ職場の先生方に聞くことだと思います。自分で本を読んだりして勉強することはもちろんですが、まず1年目は要領が分かっていない状態ですので、職場の先生方をたくさん頼って乗り切ろうと思います。

必死VS本気

高校の時の野球部のコーチに、こんなことを教えてもらったことがあります。

 

[必死と本気の違い]

 

・必死:何も考えずにがむしゃらにやる事

・本気:わからなくなったら立ち止まり、考えたり誰かに聞いたりしながら努力する事

 

必死と本気、どちらが効果的かは言うまでもありませんよね。

 

人間は、考えることができる動物です。もちろん、他の動物も考えたり学習したりすることができるのですが、人間は考えることによって象やライオンを押しのけて生態ピラミッドの頂点に立っているのです。

 

今を生きる人間ももちろん考えることは必須です。人間界に突如として現れた「AI」に打ち勝つには考えたり人間同士で協力したりすることは必要不可欠です。

 

すなわち、必死よりも本気の生き方が必要なわけです。

 

僕が学生時代にやっていたのは、「必死」の方だったなと振り返る事ができます。努力は必ず報われる。誰よりもバットを振れば必ず結果は出る。とにかく誰よりも練習しよう。

 

その結果、結果を残すことはできませんでした。何が悪いのか、どうしたらいいのかを考えながら練習していれば、もっといい結果は残せただろうに。

 

 

僕が指導する子どもたちにはそんな風になってほしくない。勉強でも、部活でも、これから生き抜く社会でも。

 

じゃあどうすればそんな、考える子どもを育てることができるのでしょうか?そのカギは「質問する」という事にあると思います。

 

「なんで〇〇をしてるの?」と質問をすれば、その質問をされた人はその〇〇をやっている理由を考えます。答えられなかったとしたら、それは本気ではなく必死でやっていたという事です。

 

例えば、毎日毎日一生懸命素振りをしている子どもがいたとします。その子に対して「なんで素振りしてるん?」と聞きます。多分、最初は「うまくなりたいから」「打てるようになりたいから」と言うでしょう。練習してうまくなりたいことは前提であって、それは素振りをしている理由にはなっていません。まだまだ考えることができていない「必死」の状態です。

 

その子が「バットを振る筋肉をつけたいから」「自分のスイングを固めて継続して一定の結果を出したいから」と答えることができたなら、それは「本気」の状態です。

 

僕は、この「本気」である状態というのを子どもに実感してほしい。だから、「○○をやりなさい」という指導ではなく、「なんで〇〇をしてるん?」という質問を多く行い、考えて行動するという事がどういうことなのかという事を学べるような指導をしたいです。

 

僕がする質問が、子ども通しでできるようになれば、最高ですよね。