明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

過去を思えばネガティブ思考、未来を思えばポジティブ思考

 

「人間はネガティブな記憶の方が強く残る」

 

というのは知っている方も多いのではないでしょうか?

 

僕も野球をやっていた頃、ヒットを積み重ねていて調子がよかったのに、一回の走塁ミスを引きずってしまった事があります。あれはきっと、「ヒット」というポジティブな情報より「走塁ミス」というネガティブな情報が強いから起こった心の状態なんでしょうね。

 

そして、次に同じ場面と遭遇した時に、前回失敗したときの残像が残ってしまっている。だから緊張してうまく体が動かせなくなる。それが強くなると、「イップス」という心的スポーツ障害に陥ります。

 

 

僕の高校時代の野球部の仲間に、やたらとチャンスにヒットを打つ奴がいました。チャンスになったら緊張する僕とは真逆のタイプです。彼に「なぁ、○○ってなんでそんなにチャンスに強いん?」と質問をすると、こんな答えが返ってきました。

 

「ここで打ったらヒーローになれるって思ってるから」

 

彼っぽいというか、ちょっとアホっぽいというか、、、。それを聞いた時はそんな風に考えていましたが、彼と僕との間には明確な考え方の違いがある事に気付きました。

 

それは、「過去の事を考えているか、未来のことを考えているか」という事です。

 

最初にも書いたように、人間はネガティブな情報の方が強く残ります。にも関わらず、「あの時こうだったから・・・」と考えてしまえば、そりゃー悪いことがよみがえってきます。結果「失敗したらどうしよう」と考え、緊張に陥ってしまいます。

 

対して、未来はまだ作られていません。ポジティブにも、ネガティブにも考えれるわけです。まだ作られていない未来に対して「失敗しよう」とか「失敗したい」と思う人はまずいないでしょう。過去のことを考えるのではなく、未来のいいイメージをすることが、それが大舞台になればなるほど効力を発揮するんだと思います。

 

だから、彼がいった「ここで打ったらヒーローになれるって思ってるから」というのは割と理にかなった事なんだと思います。

 

 

「「ゾーン」とか「フロー状態」というのは過去でも未来でもなく、今を生きているからこそ陥る状態である」という事もありますが、そのあたりは僕もまだ勉強中です。しかしまずは、本番で過去を振り返るのじゃなくて、自分が成功した未来を妄想する事を練習したいと思います。