明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

僕の父がテスト勉強中の姉にした質問について

僕が中学生の頃、テスト勉強をしていた当時高校生の姉に僕の父は「お前、なんでそんなに勉強頑張ってるん?」と聞いたことがあります。

 

 

姉は「ちょっとでもいい点数取った方がいいと思って・・・」といってしょんぼりしてしまいました。

 

 

「勉強しなさい!」と親に言われる話は聞いたことはありますが、「なんで勉強するん?」と聞く親は僕の父以外聞いたことがありません。

 

 

僕自身もそんな父に対して「何でそんなことを聞くんやろう?」と思っていました。

 

 

 

 

ただ、今になってむしろそんな父の質問は至極全うな質問だったんだなと考えることができます。

 

 

 

 

姉は、小さい頃からずーっと音楽をやってきました。

 

 

高校を選んだ理由も偏差値とか関係なく、「自由な時間を作れるから」と単位制の高校に進学し、その傍らでボイストレーニングに通ったりしていました。

 

 

その後も音楽の活動を続け、現在も仕事をしながらではありますが年に数回音楽仲間を読んでライブをしていたりします。

 

 

 

 

さて、そんな姉の進路に必死に勉強をする必要はあったでしょうか?

 

 

別にないんです。

 

 

高校を卒業しさえすれば必要最低限でよかったんです。

 

 

 

 

そんな姉に対して父がした質問が「お前、なんでそんなに勉強頑張ってるん?」だったんです。

 

 

 

 

多くの人にとって勉強はするものであって、成績がいい人が優秀であるとされています。

 

 

でも、たとえ成績がよかったってそれを人生で全く使わない人だっています。

 

 

もちろん勉強ができるに越したことは無いんですが、全員が5教科とか9教科の点数で争う必要なんてないと思うんです。

 

 

今では姉の時代にはなかった音楽のことを専門に学びながら高卒資格を取れる学校も出てきていますし、試験すら無い学校だって出てきています。

 

 

そんな彼らに対して一律に「勉強しなさい!」と強制することで、彼らが本当にすべきである活動の時間を削いでしまっている可能性だってあります。

 

 

 

 

日本の教育において、全員が受験競争をしている現状をいつ抜け出せるのかはまだまだわかりませんが、それに気付いている人は少なからず出てきているはずです。

 

 

みなさんも僕の父のように「なんで勉強をしているの?」とその枠組みに対して疑問を持ち、更に先生方に関しては「なんで教育しているの?」ともう一度問い直し、子どもの将来にとって何が大切かという事を軸に教育をしていく必要があるなと思いました。