明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

簡単に手に入る時代が失ったもの

最近、車で移動するときにDVDを流しています。

 

アーティストのライブ映像を見るのが好きでDVD付きのアルバムを買うことが多くて、髭男とかsumicaとかのライブを流しながら移動しています。

 

 

そういえば、こうやってDVDを使うのなんて久しぶりでした。

 

 

僕はSpotifyプレミアムとかYouTubeプレミアムに加入していて、ストレス無く音楽等を聞くことができています。

 

 

昔どうやってたかなぁと考えると、お気に入りのアーティストのCDをわざわざ買ったり、TSUTAYAで借りたCDをiTunesにダウンロードしてiPodに入れたりと、手間もお金もかけながらやっとこさ聞きたい音楽を聞いていました。

 

 

ただ、そうやって苦労して手に入れた音楽は、僕だけじゃなくて他の人も同じように聞く必要があって

 

ちょっとマイナーな曲は共有することができず、もどかしい気持ちになったこともあります。

 

  

逆に、だからこそ自分だけしか知らないお気に入りのアーティストをこっそり応援したり、みんなが知ってるアーティストやけど誰も知らない名曲を優越感に浸りながら聞くこともできていました。

 

 

新しいアーティストを見つけるときは、友達に紹介してもらったアーティストのCDアルバムをとりあえず1枚借りてみるとか、音楽フェスで発掘するとか、まさに“発掘する”といった感じでした。

 

 

 

さて、今はというと、ストリーミングサービスやSNSによって、自分が欲しい音楽が簡単に手に入ってしまいます。

 

 

それが原因で、流行りの曲は爆発的に流行るし、でもその流行りも一瞬で通りすぎてしまう。

 

 

欲しいものが簡単に手に入ってしまうが故に、人々の“飽き”も早くなってしまったようで。

 

 

僕も昔は、「好きなアーティストは?」とか聞かれると「ファンモンです!」とか「UVERworldです!」とかはっきりと答えれていたのが

 

今となっては「髭男とかsumicaとかSaucy Dogとかリュックと添い寝ごはんとか、、、」といったように、その質問にはっきりと答えることができません。

 

 

僕は時代によって、1つのアーティストに“熱中する”ということができなくなってしまったようです。

 

 

音楽で例えましたが、今なんかは欲しいものは注文したら次の日には家に持ってきてくれるし、食べ物なんかは頼んで15分後ぐらいには家に持ってきてくれるし

 

欲しいものが簡単に手に入ってしまいます。

 

 

僕なんかはまだ、欲しいものがなかなか手に入らない、山口周さんの言葉をお借りするならば「乾いた」時代をギリギリ知っていますが

 

今の子どもはきっと「潤った」時代しかしらない。

 

 

だからきっと、彼らは熱中できるなにかをずっと探してるし

 

欲しいものが簡単に手に入らないのが気に入らないんだろうなぁと。

 

 

友達とか、成績とか、なかなか手に入らないものを敬遠したがるのもこのあたりが1つの原因なのかもしれないですね。

 

 

今の子どもには、こんな時代でも熱中できるなにかを見つけて欲しい。