離任式でした。
僕の教員1年目が本当に彼らでよかったなと心から思います。
『学び合い』ってスタイルで他の先生と違う形で授業をしてきたため、戸惑っていた生徒も少なからずいますし
「先生に指示してほしいです」
って言う生徒ももちろんいました。
それでも僕は、彼らに僕の思いを包み隠さず正直に話をして
僕のやり方をできる限り貫いてきました。
本当にたくさん迷惑かけたと思いますが、
彼らは理解してくれたし、彼らのお陰で僕は今年度1年間やり切る事ができたと思います。
本当にありがとう。
さて、離任式なのでそんな彼らに最後に話をする機会があったのですが、僕一人が長々としゃべるわけにはいきません。
僕にもっとしゃべる時間があったとしたら、
①自分の人生は自分で切り開いてほしい
②友だちを大切にしてほしい
という2つを話したかったなぁと考えていました。
みんなには、目標とか夢ってありますか?
Youtuberになりたい、プロスポーツ選手になりたい、美容師になりたい、安定した収入を得られる職業につきたいなどなど、、、
中学生の時点で、自分の将来について具体的に考えるのってなかなかむずかしい事です。
じゃー、もっと近いところで話をしましょう。
1・2年生は、どんな高校に行きたいですか?その高校でどんなことを学びたいですか?
3年生は、高校を卒業した時に自分がどんな人になっていると思いますか?どんな資格を取っていますか?大学に進学してますか?専門学校に就職してますか?それとも就職してますか?
そんなことを皆さんは、具体的に考えられているでしょうか?
もし、とりあえず高校を卒業して、適当に就職して、なるようになるよね、、、と考えている人がいるなら、まずは自分の将来について真剣に考える機会を持ってください。
みなさんがこれから出ていく社会は、一昔前と違って非常に不安定で不透明な社会になっています。
みなさんはスマホやタブレットを使っているので分かると思うのですが、今の世の中は新しい情報がどんどん湧いて出てきます。
YouTubeやTiktokでも、画面をスクロールすると次から次に面白い動画や情報がたくさん出てきますよね。
それと同じことが社会でも起こっていて、今社会では色んな情報が飛び交っています。
有益な情報、無駄な情報、嘘の情報だってたくさん流れています。
そんな情報の中から皆さんは、自分にとって大切な情報を自分で取りにいかないといけないんです。
YouTubeで流れてくる広告の商品に手を出してしまったり、ネットで出回っている嘘の情報によってあなた自身をコントロールされてしまったり
自分で考えて情報を取りに行けない人は、この先必ず損してしまいます。
また、何も考えず、言われたことだけを忠実にやるだけの受動的な人は、仕事をAIに取られてしまいます。
ユニクロやコンビニのレジ、銀行の窓口など、機械ができる仕事はどんどん機械がやるようになっていますよね。
そんな社会で生き残るためにも、自分の身を守るためにもぜひ自分の人生は自分の意思で切り開ける人になってください。
そのために必要なのは、具体的な目標です。
テレビの向こう側で「夢は必ず叶う」という人もたくさんいますが、夢をかなえてきた人は決して惰性で人生を送ってきたわけではなくて
どうしたら夢がかなうか、どうすれば目標に近づけるかを自らの意思で考え、道を切り開いています。
みなさんもぜひ、具体的な夢や目標を持って、自分の人生を自分で切り開いてください。
そして、友だちを大切にしてください。
僕ら教員は、皆さんの将来の幸せを心から願っています。
ただ、皆さんが卒業した後、教員は皆さんについていくことはできません。
どれだけ皆さんの将来の事を思っていても、次の年には新しい生徒と共に学校生活を過ごします。
しかし、皆さんは違います。
学校を卒業した後も繋がり続けることができます。
高校に進学した後もSNSが発達したお陰で、LINEやインスタやTwitterで友だち同士の近況を知れたり、すぐに連絡しあう事ができます。
高校・大学・社会人と、この先の長い人生では皆さんにはたくさんの困難が訪れます。
そんな困難に心がくじけそうになるときだってあると思います。
そんな時、助けてくれるのは今となりにいる仲間です。
「ちょっと、今日高校で彼氏に振られてさぁ、、、」
「仕事で上司に理不尽な事言われてんけどどう思うー?」
将来居酒屋でお酒を飲みながら、そんな話を聞いてくれる仲間がいるだけで、皆さんの人生は変わってくると思います。
何度も言いますが、その時に話を聞いてくれるのは今となりにいる仲間です。
学校で生活していれば、衝突することもあると思いますし、気に入らないことだってあると思います。
でも、その時の感情に流されて、相手を傷つける言葉を投げつけないでください。
時間が経った後、自分から「ごめんな」と言ってください。
将来自分を助けてくれる、自分の人生を色づけてくれる仲間を大切にしてください。
僕は皆さんについていくことはできませんが、皆さんの将来の幸せを心から祈っています。
1年間、ありがとうございました。
こんな感じで話したかったなぁ。
でも、授業中にもたくさん生徒には話をしてきたので、その時の言葉が少しでもみんなの人生の糧になってくれてるといいな。
1年間、本当にありがとう。