今の中学生の将来の夢ランキングを知ってますか?
「中高生が思い描く将来についての意識調査2021 | ソニー生命保険」によると
男子中学生
1位:Youtuber等の動画投稿者
2位:プロeスポーツプレイヤー
3位:社長などの会社経営者・起業家
女子中学生
1位:歌手・声優・俳優などの芸能人
2位:Youtuberなどの動画投稿者
3位:絵を描く職業
男子高校生
1位:Youtuber等の動画投稿者
2位:社長などの会社経営者・起業家
3位:ITエンジニア・プログラマー
女子高校生
1位:公務員
2位:看護師
3位:教師・教員
だそうです。
女性高校生のランキングを見ると、相対的に男子の方が夢見がち、女子の方が現実的ってのはあながち間違いじゃなさそうですね。
パイロットとかは10位以内にも入っていません。
まだパイロットが入っていると思っていたあなた、元号2つ分遅れてますよ。
こんなことを書いている所ですが、今回は別に子どもの将来の夢についての話をしたいのではありません。
最近僕が考えているのは、「教員が考える子どもの将来の夢として理想は?」ということです。
特に、中学校や高校の教員は、「進学するなら偏差値が高い学校に行って将来の可能性を広げるべき」という考え方の方が多いんじゃないかなと思います。
日本ではまだまだ偏差値信仰が強いため、この考え方になるのは仕方ありません。
僕だって「脱偏差値教育すべきだ!!」とブログでは力強く語ってはいますが、自分の身を守るためにも世の中のスタンダードである偏差値教育をやらざるを得ません。
ただ、本当に大事なのはどの学校に進学するかではなくて、自分は将来どんなことがしたくて、どういった企業に就職してどんな仕事をするかという所だと思うんですよね。
もちろん、就職よりも起業したいという人もいると思うし、専業主婦として人生を送りたいと考えている人もいるかもしれません。
要は、人生プランを立てたうえで進路を決定することが大切だと思うんですよ。
将来本当にYoutuberになりたいとおもうのなら、本気で動画制作とかの事を学べる専門学校もありますし、本気でパティシエになりたいと思うのならパティシエになるための技術や知識をふんだんに学びながら高卒資格を取れるカリキュラムの学校もあります。
自分の人生プランをしっかりと立てたうえで進路について本気で考えれば、いままで偏差値の高い学校に進むという選択肢しかなかったものが更に広がっていくと思うんです。
しかし、教育の多くは「将来はまだ決まってないと思うからとりあえず偏差値の高い学校に行っていい会社に入るための選択肢を広げときな」ってそれとは真逆の考え方なんですよね。
こういった教育をすることで、中学受験の時点で本当は多くの選択肢があるにもかかわらず、全員を受験競争に参加させてしまっています。
そしてここで僕が一番問題定義をしたいのは、「じゃあ結局、いい会社って何?」という所です。
給料が高い会社なのか、給料が安定している会社なのか、そうそう倒産はないとされている大企業なのか、週2休みで必ず定時に上がれるホワイトな会社なのか。
これらを確実に満たしている会社ってのはなかなか無いと思いますが、まぁ1つは公務員ですよね。
公務員になるために勉強していい学校に入って・・・というのは割と間違っていない選択肢だと思います。
でも全員が公務員になりたいわけではないし、公務員になったからといって幸せになれるかと聞かれるとそうではないと思います。
公務員になれば相対的に不幸になる確率が下がる、という考え方もあるかもしれませんが・・・
結局、全員の子どもにとって正解の将来の夢なんてのはなかなかありません。
個別最適化、多様化と言われる時代になっていますが、そんな時代に合わせて僕ら教員の指導も個別最適化しなければいけない事は言うまでもありません。
僕ら教員が本当にやらなければいけないのは
「偏差値の高い学校に・・・」
という指導じゃなくて、
「どんなYoutuberになりたいのか?」
「どうやってYoutuberになるのか?」
「Youtuberだけで食べていけなければ他にどんな仕事をしてお金を稼ぐのか?」
「仲間はどうやって集めるのか?」
といった具体的なビジョンを生徒に考えさせることなのではないかなと思います。
「偏差値の高い学校に・・・」という教育をするにしても、その先のどの企業に就職するかという所まで見通して教育をするべきです。
ところで、
「学校の先生が考える中学生の理想の将来の夢ランキング」
的なものはGoogle先生に聞いても出てこないんですね。