「とりあえず就職しよう」
そう考える高校生、大学生ってどれくらいいるのでしょうか?僕は結構いると思ってます。
それがなぜかというと、毎年新規大卒就職者の3割以上が3年以内に離職しているというデータがあるからです。
新規学卒者の離職状況(厚生労働省より)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html
大卒は若干低い傾向がありますが、短大卒と高卒ではほとんど変わらないことも分かります。
規模が大きい会社の方が離職率は低いようですね。
これを多いととらえるとか少ないと捉えるかは人によると思いますし、この中には積極的な転職をされている方もいらっしゃると思います。
しかし、僕はこの数字は多いと思います。
30人学級の教室で考えると、クラスの10人が3年以内に離職しているという事になります。こう考えると明らかに多いですよね。
ここで大事なのは、「あぁ、そんなにいるんだ」と感じで終わる事ではなく、じゃあどうやったらその離職者を減らせるかを考えるということです。
この離職者の方々の理由って何なのでしょうか?
大きな理由として挙げられるのは、まずは“人間関係”ではないでしょうか。
いくら自分のやりたい職業だったとしても職場の雰囲気が合わなかったり、職場に合わない同僚がいるとなかなか仕事を続けることは難しいと思います。
教員なんかまさにそうですよね。
目をギラギラ輝かせて「子どものたちのためにがんばるんだ!」と考えていたのに初任研の先生や管理職につぶされて泣く泣く退職、、、なんて人は全国にたくさんいます。
Twitterで調べればその状況が一目でわかります。
そしてもう一つが、“お金のためにとりあえず就職した”という人です。
就職したはいいけど別にやりたい仕事じゃないし、学生時代にやってたアルバイトより責任重たいしなんかしんどい、、、。
そんな感じですかね?
いまでとりあえずで過ごしてきた人はなかなか仕事を続けることもしんどいと思います。
とりあえず行ける一番偏差値の高い高校に進学する。とりあえず大学に進学する。とりあえず仕事せなあかんから進学する。
全て同じとりあえずですが、仕事だけは一筋縄ではいきません。
高校は相当な事が無ければ先生が頑張って卒業させようとしてくれます。大学ではなんとなく出席してれば単位をくれます。他の時間はアルバイトするなり遊ぶなり自由にしてたらいいんです。
でも、仕事はなんとなくやってるだけじゃ退屈やししんどいし、使えないと判断されればクビにだってなります。
だから仕事はとりあえずじゃダメなんです。
でも、本当の意味でのキャリア教育(仕事をする目的であったり、仕事が人生においてどんな位置づけなのか等)ができていなければこういった人は続出してしまいます。
偏差値の高い学校に行って、安定した会社に入ることをほぼ全員に進めているのが現状だと思います。
働いたはいいけどすぐにやめてしまう人が新卒の3分の1という現状を打破するためにも、大切なのは本当の意味でのキャリア教育だと思いました。