最近、やりたい勉強が多くてなかなか小説を読めていないのですが、東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を少しずつ読んでいます。
この小説は西田敏行さん主演で映画化もしているみたいですね。
タイトルも聞いたことがあったので読んでみました。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、雑貨店を営みながら文通を通して悩み相談をしているお店のお話です。
悩み相談というと、僕は相談って人にあんまりされなかったなぁと感じています。
まぁ25年生きていれば思い当たるものもありましたが、人から受ける相談って他の人より少なかったんじゃないかなぁと思います。
そのせいで、「○○と△△が付き合ってる」とかそういった情報もだいたい最後に回ってきます。
回ってきたときにはだいたいみんな知ってるみたいな。
「あんまり相談されへんねんけど」って相談を友人にしてみると「自分あんまり悩んでなさそうやからちゃう?」って言われました。
確かに悩み相談っていろんな経験をしてそうな人とか、共感してくれそうな人とかにしますよね。
そういった意味では、相談されない人間ってのも別に悪くはないんだと思いました。
悩み相談においてこの「共感」ってのは一つのキーワードのようで、ナミヤ雑貨店の奇蹟に出てくる店主もこのように言っています。
「長年悩みの相談を読んでいるうちにわかったことがある。多くの場合、相談者は答えを決めている。相談するのはそれが正しいって事を確認したいからだ。だから、相談者の中には、回答を読んでから、もう一度手紙を寄越す者もいる。たぶん回答内容が、自分の思っていたものと違っているからだろう。」
この台詞には非常に共感することができました。
相談する時ってだいたいみんな答えが決まっていて、相手に求めているのは選択する材料じゃなくて自分の背中を押してもらうことなんですよね。
だから、カウンセリングにおいても「傾聴」とか「共感」とかが有効になってくるんだと思います。
思い返してみると今まで僕が人から相談を受けたとき、共感する事より「自分が思う最適解」とか「自分は相手にこうなってほしい」という思いを相手に押し付けていた気がします。
それが間違っているという訳ではないのかもしれませんが、今後は「傾聴」とか「共感」とかそういったものを大切にしてみようと思います。