第6回部活動の在り方を考えるミニ研究集会
部活動改革2.1~部活動の地域以降を考える~
に参加させていただきました!
齋藤さん、妹尾さん、長沼さんの発表、全部本当に勉強になった、、、
先日の文部科学省の通達では、
部活動は、学校教育の一環として行われる活動であるが、必ずしも教師が担う必要のないものであることを踏まえ、休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動の指導に携わる必要がない環境を構築すべきである。
休日の部活動における生徒の指導や大会の引率については、 学校の職務として教師が担うのではなく地域の活動として地域人材が担うこととし、地域部活動を推進するための実践研 究を実施する。その成果を基に、令和5年度以降、休日の部 活動の段階的な地域移行を図るとともに、休日の部活動の指導を望まない教師が休日の部活動に従事しないこととする
この改革には、関係者の意識変革が不可欠であり、その際、 国、地方自治体、学校関係者がそれぞれの役割を果たすこと により、今回の部活動改革が結実するものと考える。
その上で、今回の部活動改革の成果や課題も見極めながら、 地域人材の協力を得て、生徒にとって望ましい部活動の実現や、学校の働き方改革を通じた学校教育の質の向上を図るた め、部活動ガイドラインの改訂を含め、更なる取組を進めることが関係者の責務であり、休日の部活動の段階的な地域移行は、そのための第一歩である。
赤で示したところが特に大切な所です。
令和5年度以降、指導を望まない教師が従事しない"こととする”という表現に、文科省の本気度が伝わってきます。
更に、この土日の移行は段階的な以降は、まだ第一歩だと言っています。
文部科学省もだいぶ思い切った通達を出しましたね!
これを踏まえてここからは、登壇された先生方のお話で印象的だった部分に絞って記事を書きますね。
1.部活動ってなんでするの?
妹尾さんがいろんな校長先生に質問をしたそうです。
すると
「壁を乗り越える力を育む」
「生きていくための力を育む」
といった回答が返ってきたそうです。
そこで、妹尾先生が校長先生に言った言葉が
「さすが優秀な校長先生!でも、誰一人試合に勝つとかそういったことは言いませんでしたね?」
校長先生にとってはちょっと意地悪な質問だったかもしれませんが、これが校長先生たちの意見です。
試合に勝つことであったりとか、なんなら技術的な事もいう人はいなかったそうです。
みなさん一貫して言ったのが人間教育的な事でした。
でも、これって本来どこですることでしょうか?
人格の完成
生きる力の育成
これって教育課程内でやるべきことではないでしょうか?
まぁそこは置いといて、ここでポイントになるのが
部活動をやることの意義や、部活に参加することの理由って人によって違うはずなのに、学校部活動に求められているものが一緒だという事です。
もちろん、人間教育をするといった目的の部活があるのは全然問題ないと思いますが、競技力を本気で向上させたい人、趣味で競技がしたい人、沢山の人と交流したい人とニーズは様々だと思います。
そんなニーズによって、住み分けする必要がありますが、現状の部活動と言う形ではこれらを全部満たすことはできません。
これらを満たすために、学校の外に様々な団体を作り、生徒にどの団体に入るかといった選択肢を与えることが必要です。
もちろん、部活動に参加しないという生徒のニーズも果たさないといけないですし、どういった方針で指導がしたいかというニーズも満たす必要があります。
部活動を見ないという選択肢ももちろん入れないとですよね。
2.私たち教員ができる事
発表が終わった後、長沼先生の所のブレイクアウトセッションに参加して、質問をさせていただきました。
「部活動改革に向けて我々教師ができることはなんですか?」
指導を望まない先生が土日に従事しないこととすると言っても、今までさんざん部活動を断る先生方はたくさんいました。
それでもほかの教員の同調圧力などにより、泣く泣く顧問を持つことになった先生も少なくないはずです。
しかし、なぜ今文科省がこんな通達を出したのでしょうか?
それは、教員の仕事はブラックであることや、部活動は本来教員の仕事ではない事、さらにこの労働形態が法律違反であることに多くの先生方や先生を目指す学生が気づいたからです。
その証拠に、段々と教員を志望する人の割合は減ってますよね?
部活動を断ったという話も頻繁に聞こえるようになりましたよね?
これは実は、文部科学省が思い切ったという事もありますが、もっと重要なのは教員側の動きなんです。
部活動をやりたくない先生が増え、このままでは部活動が成り立たなくなってしまっている。
このまま部活動を放置していたら、教員の数が減ってしまって最後は教育が成り立たなくなってしまう。
これに気付いた先生が声を上げ、行動したことによって、文科省が危機感を覚え、このような通知を出したという要因もあるはずです。
だから文科省がどうにかしてくれると待つのではなく、大切なのは我々教員が発信を続け、そして行動することなんです。
文科省があのように踏み切ったため、最終的には部活動は社会体育に完全に移行されるような方向になると思いますが、そのスピードを速めるためにも、沢山の人にこと事実を知ってもらい、「部活は断ってもいい」「社会体育を勧めるべきだ」と同調圧力を逆に利用してやりましょう!
まだまだたくさんお話はありましたが、実際に地域に移行している実践の話は、ゼミの学部生のFacebookの記事に譲ります。
長沼先生いわく、次の回は
「部活動の断り方、断ることについて」
だと言っていました。
日程等は未定ですが、興味がある方はぜひご参加してみてはいかがでしょうか?