明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

部活動の可能性を自分なりに分析してみた

みなさん、部活動についてどのように考えていますか?

 

競技力向上の場、体力向上の場、人間関係形成、コミュニケーション能力の向上、中には託児所扱いをされている方もいるとかいないとか、、、

 

こども・保護者の部活動の認識が違うように、先生方も部活動への認識は変わってくると思います。

 

2018年にスポーツ庁から出された「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」では

 

体力や技能の向上を図る目的以外にも、異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等との好ましい人間関係の構築を図ったり、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵養に資するなど、生徒の多様な学びの場として、教育的意義が大きい。  

 

と書かれています。

 

なにやらいっぱい書かれていますね、、、

 

 

また、

 

 将来においても、全国の生徒が生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現する資質・能力を育む基盤として、運動部活動を持続可能なものとするためには、各自のニーズに応じた運動・スポーツを行うことができるよう、速やかに、運動部活動の在り方に関し、抜本的な改革に取り組む必要がある。

 

と書かれています。

 

 

 

要するに、部活動にはこれだけの可能性がある、または部活動に望んでいるものが人によって違うという事を表していると思います。

 

 

 

現状の部活動はどうなっているでしょうか?

 

子どもや保護者、また「こうやって教えたい!」って指導者側のニーズにこたえられるような形になっているでしょうか?

 

 

現状の部活動では。競技をテニスと決めればそのテニス部に入るしかありません。

 

1択なのです。

 

 

また、指導者側からしても、転勤し来て配属された部活の前の顧問の先生が気合の入った人やって、指導に苦しんだという方もおられます。

 

 

そもそも、部活動で一番重視されているのは"主体的な活動”というところのはずです。

 

現状の部活動は主体的になっているでしょうか?

 

強制的に部活に入らないといけない制度は果たして主体的でしょうか?

 

部活動を持ちたくない人が顧問をしている現状は、そもそも教師も主体的な参加になっていないのではないしょうか?

 

 

この現状は打破する必要がありますね、、、。

 

 

 

そんな中、僕が考える部活動の可能性と言うものを紹介します。

 

 

 

大きくは、

 

①生徒の主体性を育む

②地域とのつながりを作る

 

の2つです。

 

 

 

①の主体性を育む

 

部活動でこれができる理由は、部活動が教育課程外の活動だからです。

 

どういうことかと言うと、学習指導要領などによって、あれをしなさい、これをしなさいという規定がないということ。

 

つまり何をするか、どんな目的でするか、どこに向かうかは自由なんです。

 

部活で成績が落ちる事なんかありませんしね。

 

ということは、自分たちで部活動の方針を決めることが出来ます。

 

 

これから社会はどんどん変化が激しくなり、自分で動き出さないと生きていけない社会になります。

 

またIT化も進み、誰でもできるような仕事はどんどんコンピュータに取られてしまいます。

 

そんな中生き残るのは、人と人とが生み出すことのできるものです。

 

部活動を自分たちで運営することでチームとして動くことを覚えたり、自治とか民主主義とかを体験するためにもこれらは持ってこいではないでしょうか?

 

 

 

②地域とのつながりを作る

 

これも教育課程外だからこそできることだと思いますが、これをしなさいというのが無いため地域の方が介入しやすくなります。

 

最近では外部指導者制度もだんだんと進んでいますが、「外部指導者に人間教育ができるのか?」と地域の方を信じることが出来ていないような風潮を感じます。

 

外部指導者は何のために呼んでいますか?

 

"教員の負担を減らすため”"専門的な指導をできるようにするため”という理由が大きいと思いますが、もちろんそれもあると思います。

 

でも、それらも外部指導者を信じず「原則学校の顧問が現場にいないといけない」というのは意味がありません。

 

まずは外部の方を信じましょう。

 

 

それができるようになれば、段々と多くの方を学校の中に入れる、また外部のクラブに生徒を任せるということができるようになってくると思います。

 

そこにはもちろん学校関係者以外の方がたくさんいます。

 

学校の先生じゃないからこそ学べることもたくさんあると思いますし、何より地域の方々が生徒の顔を覚えます。

 

そうすると、地域の防犯性も高まりますよね?

 

また、他の学校の生徒との交流、多種目合同のプログラムがあれば違う種目の人ともつながることができます。

 

 

このように、部活動を学校の中だけで完結させるのではなくて、外部と連携、委託することによって働き方改革や専門の指導だけでなくて、地域のつながりを作ることが出来ます。

 

 

最近「社会に開かれた学校」というものが叫ばれていますが、部活動はこれを実現させる可能性を秘めています。

 

 

 

 

この2つを実現させるためにも、まずは学校の先生が部活動を自分以外の人(生徒や地域の方)に任せられるような勇気を持つことが必要です。

 

 

 

そもそも、部活動というのは教師だけでは解決できない課題を多く抱え、持続可能な状態ではありません。

 

 

部活動をより良いものにするためにも、地域の人や生徒を頼るということは必要ではないでしょうか?