明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

教師は子どもに対してなんら影響を与えられない。

教員は子どもに対して大した影響力は持っていない。

 

そんなことを頭の片隅に置きながら教育をしています。

 

 

いや、そんなことは無いんですよ?

 

 

教師がどんな学級経営をするかによってどんなクラスになるのかは変わってきます。

 

 

軍隊みたいなクラスを作る事も可能ですし、放任してなんでもありのクラスにするのも可能です。

 

 

僕が今回言いたいのは、子ども"たち"にとっても影響力はあるけど、一人の"子ども"に対しては影響力はほとんどないですよ、という話です。

 

 

 

というのも、ジュディス・リッチ・ハリスさんの『子育ての大誤解』という書籍を読んだことがあって、

 

そこには教師だけでなく自分の親ですら子どもに対しては大した影響力はないという事が書かれてありました。

 

 

一卵性の双子は同じ親によって育てられることが多いですが、その二人は同じ親によって育てられるにも関わらず全く違う性格になる事もあります。

 

 

将来の夢も違ってくることも多いと思いますし、仲のいい友達も違ってきます。

 

 

親がそれほど子どもに影響を与えられないのに、教員なんて無理に決まっています。

 

 

 

じゃあ、二人は何から影響を受けて成長をしているのかと言うと、所属する集団からだそうです。

 

 

学校で言えば、クラスも1つの集団ですし、部活も1つの集団ですし、仲のいい友達グループってのも1つの集団です。

 

 

彼らはその集団一つ一つから影響を受けて自我を形成しています。

 

 

学校の中で、ちょっと悪い集団とかいるじゃないですか。

 

 

彼らもきっと、元々全員がやんちゃしていたわけではなくて、その集団に入ってからやんちゃをするようになった奴もいるはずです。

 

 

そもそも集団と言うのも、気の合う友達が集まって集団になるのではなくて、集団ができてから一人一人がその集団をつくるにあたって一人一人がその集団に寄っていっているだけなのかも、、、

 

 

 

ということを踏まえて、僕は生徒一人一人を指導するのではなくて、生徒集団をどんな集団にしたいかという所を見て教育をしています。

 

 

馬を水飲み場に連れていくことはできますが、馬に水を飲ませることはできません。

 

 

『学び合い』でいう"一人も見捨てない"とかも、あくまで集団を作りを目指した言葉の一つですね。

 

 

 

もしご興味があれば、『子育ての大誤解』読んでみてください。

 

新版は、上下巻があります。

 

おススメです。