昨年、大学院時代の友人と食事に行ったときに、その彼から『メリットの法則』という本をおススメされました。
僕はまだ読めていないのですが、彼から聞いた話を超簡単に、一言で要約すると
「人間の行動は全てメリットを感じる事をしている」
ということです。
当たり前のように思いがちですが、この考え方は世の中の人間の行動の一番根幹となる非常にシンプルな考え方だと思っています。
例えば、子どもが奇声をあげている場面。
奇声を上げることによってお母さんにあやしてもらえるのだとしたら、奇声をあげることはその子にとってメリットになってるんですね。
学校で言えば、問題行動とか1年中半そで短パンの子とかもその可能性があって、人と違う目立つ行動をすることで自分の存在をアピールできたり、誰かにかまってもらえたりすることがその子に取ってメリットになっている可能性があります。
もしその行動によって怒られたり、友達にけなされたりしたとしても、誰にもかまってもらえない状況よりも断然メリットに感じているのかもしれません。
挨拶一つにしてもそうで、誰しも絶対挨拶をした方がいい事なんてわかってるじゃないですか?
それでもしないというのは、「あの人と関わりたくない」とか「挨拶するのが面倒くさい」とか、そもそも挨拶をすること自体にデメリットを感じているのかもしれません。
このように、人の行動が全てメリットを感じているかどうかというところで考えると、ものすごくシンプルで分かりやすいですよね。
大学院でならった応用行動分析(ABA)に似てるなぁ、、、。
そして、人間が一番メリット・デメリットを感じやすい事柄はやはり、人間関係についてだと思います。
心理学者のアドラーも「全ての悩みは対人関係の悩みである」と述べています。
さっき挙げた3つの例も、対人関係によるメリット・デメリットを考えての行動なんですよね。
結局、何をやるかじゃなくて、誰とやるかとか、誰のためにやるかとか、誰に向けてやるかが大事なんです。
もちろん、人間関係についてのメリット・デメリットだけに限らないのですが、学校で起きている多くは人間関係に関するメリットを感じているかどうかという点に焦点を当ててみると、指導のヒントになる気がします。