『夢をかなえるゾウ』を読みました。
この本は、ある普通のサラリーマンを成功させるためにインドの神様であるガネーシャが毎日課題を言い渡し、サラリーマンが段々と成長していくといったような物語です。テレビドラマにもなっているようですね。
ガネーシャの課題には他者にかかわる事が多いと感じています。「人が欲しがっているものを先取りする」「会った人を笑わせる」「自分の苦手な事を人に聞く」「身近にいる一番大事な人を喜ばせる」「プレゼントして驚かせる」など。
最近、嫌われる勇気、幸せになる勇気を読んだこともあって、「すべての悩みは対人関係の悩み」「すべての幸せは対人関係の幸せ」という所とのつながりを感じました。
特に、共同体感覚の話。人生のタスクが「愛のタスク」の段階まで行くと、幸せの主語が「わたし」から「わたしたち」になり、自分が幸せだと思える範囲が段々と増えていきます。
ガネーシャの課題にも、こういった意味が込められているんじゃないかと思います。
例えば、「募金する」や「プレゼントして驚かせる」という課題について。自分が他者に対してなにかしてあげることによって、自分も幸せを感じる事ができるようになりなさい、という事をガネーシャは言っているのですが、これはアドラーの言う人生のタスクに挑むという事とと似ていますよね。
他者の幸せとは何かを考えることができる。そしてそれが自分の幸せにもなる。そんな事が自分の仕事になればきっと成功しますし、仕事をすることで自分の幸せにもつながるのでモチベーションにもなりますよね。
また、「これをしたらこの人は喜ぶんじゃないだろうか」という事はAIにはできません。いろんなデータを集めて統計を出して、それに近い情報やサービスは提供できるのかもしれませんが、人の心は場所や場面でコロコロと変わります。その人の雰囲気、表情、性格などをなんとなく読み取って、その人が喜びそうなものを提供できるのはきっと人間だけなんですよね。
だからこそ僕ら教育者は、そんな子どもを育てないといけない。そんな人が世の中であふれれば、平和で幸せな社会が築けるのではないかと思います。