明日の自分へ

高校教員です。朝か夕方に、ほぼ毎日なにか書きます。

人々と共に獲得する成功ほど、うれしいものはない。—ハワード・シュルツ

最近、ようやくこの本を読み終えました。

 

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スターバックス成功物語 ハワード シュルツ https://www.amazon.co.jp/dp/4822241130/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_zyEvFb58JEB20

 

スターバックスが世界でも有数の成功している企業という事はもはや周知の事実でもあり、果たしてどのように成功を遂げたのかと言うところは僕の興味の対象だったため購入したという理由もあるんですが、実際は恋人の影響を受けています。

 

恋人はコーヒーを愛しているがゆえにコーヒーについて趣味で勉強し、地元でも喫茶店で働き、上越に来てからはスタバで働いています。

 

コーヒーの香りに囲まれて生活するのが好きなんですね、、、

 

 

 

そんなことはさておき、スターバックスがいかに成功を遂げたのか、ハワードシュルツさんが一番大切にしてきたこと。

 

それは社員でした。

 

いや、社員って言ったら怒られるんですね。

 

スタバの社員はパートナーと呼ばれているそうなので、ここからはスタバの社員のことをパートナーと言います。

 

 

 

スタバの使命として掲げているのは、良質な深煎りのコーヒーのすばらしさをたくさんの人々に伝える事でした。

 

そして、そのコーヒーを生活の一部に入れ込み、仕事場でも家庭でもない"第三の場所(サードプレイス)”を作り出すことがスタバのミッションだそうです。

 

 

 

シュルツさんは、そのミッションを果たすために経営者として様々な事をしてこられました。

 

しかし、実際にお客さんと触れ合い、人々がコーヒーを楽しむ姿を見ているのはシュルツさんではなくパートナーなんです。

 

こんな言葉がありました。

 

 かつては、スターバックスで最も重要な部署はマーケティングだと考えていた。だが、今では人事部だと断言することができる。スターバックスが成功したのは、われわれが採用し、教育し、昇格させてきた人々のおかげなのだ。マーケティング、設計、不動産、製造、店舗業務、新製品、研究開発を担当する書く部門の業績がいかに優れたものであったとしても、物事を解釈し、計画に命を吹き込み、意味のある結果を生み出すのは社員なのだ。各部門がどれだけの実績を残せるのかは、人々がお互いをどう思い、どれだけスターバックスのために心を配っているかにかかっている。

 

良い言葉ですね、、、。

 

シュルツさんがパートナーじゃなくて、社員って言っちゃってるのは目を瞑りましょう、、、。

 

 

どれだけシュルツさんが会社のために尽力し、活動したとしても、パートナーがお客さんの前でひどい態度を取ったり、コーヒーを適当に作ったり、清潔にせずにお店の高級感を損なってしまえばそこで終わりです。

 

そういった悪い評判と言うのは、小さな芽からどんどんと光のスピードで広がって行ってしまします。

 

 

 

では、パートナー一人一人がスタバのために、お客様のために、良質なコーヒーのために尽力できるようになったのはなぜでしょうか?

 

シュルツさんはこのように言っています。

 

自分の価値観を周囲の人々に植え付けておけば、思い切って彼らに任せても正しい判断をしてくれるはずである。

 

シュルツさんは、スタバがどんな目的で活動しているのか、そのために社員はどのような思いで働かなけれべいけないのかを繰り返しパートナーに語り、その価値観を植え付けたと言います。

 

そして何よりパートナーを大切にした。

 

全社員にストックオプション制度を使えるようにした、週20時間働くパートナーには、たとえパートで会っても保険制度を適用できるようにしたなど、当時では考えられないような福利厚生を実現しました。

 

確かに、殆どのパートナーに保険制度を適用させてしまうと、もちろんそれだけ費用もかかってしまいます。

 

しかし、パートナーを大切にすることは、そこにかかる費用以上のものが生まれることを確信していたのです。

 

これだけ大切にされたらパートナーも会社を信頼し、会社のために尽力することになりますよね。

 

 

 

ちなみにパートナーという名前を付けた由来は、パートナーがストックオプション制度が使えるようにした時に、パートナーと一緒に会社を作っていく、つまりパートナーもビジネスパートナーであるという思いを込めて付けた名前だそうです。

 

 

ちなみにちなみにストックオプション制度とは

 

 ストックオプション制度とは、会社が役員や従業員に対して、あらかじめ定められた価格(権利行使価格)で会社の株式を取得する権利を付与し、将来株価が上昇した時点で権利行使を行い、会社の株式を取得・売却して、株価の上昇分の報酬を得られる報酬の制度です。

引用:東京スタートアップ会計事務所

 

だそうです。

 

 

また、シュルツさんが大切にしたのは現場で働くパートナーだけではありません。

 

シュルツさんは、自分ひとりでできる事には限界があることを理解していました。

 

そこで取った行動が、誰かを頼るという事です。

 

自分より優秀な人間を採用するというのは、もしかしたら会社をその人間にのっとられてしまうかもしれません。

 

しかしその中でシュルツさんは「彼らは、私にはない何かをもたらしてくれる。私一人でやるよりも、ずっといい会社にしてくれるだろう」と自分に言い聞かせたと言います。

 

そして、その際に大切であることも本の中で紹介していました。

 

才能がある新たな人材が加わる際には、自分の自負心や自信を周囲に示すことが肝心だ。今でもそうだが、当時からこのことはいつも自覚していた。特定の分野で私より優れた能力を持つものが経営に加わるが、自分は一向に構わないという意思表示が必要なのだ。同時に、業務遂行上の権限をその人物に委譲したことも、はっきりと示しておく必要がある。担当部門が報告を行う相手は彼であり、私ではないからだ。私は彼らに対する意思表示—それは、ひいては会社全体に向けての意思表示である—ができるだけ明確になるよう心がけた。それはつまり、「あなたを採用したのは、あなたが私よりも優れているからだ。さぁ、それを証明してくれ」というものだ。

 

 

 

シュルツさんは、自分一人でできる事には限界があり、誰かを頼ることが必要であること、そして現場で働く社員を大切にすること、もっと言えば顧客に耳を傾ける事なども常に実践してきました。

 

つまり、人を頼り、人を信頼してきたのです。

 

 

 

誰よりも人を大切にし、自分の信念を語り続けた結果、現在のスターバックスに至ったんですね。

 

 

 

 

これは、どんな業種の仕事でも、なんなら仕事ではなくチームとしての活動ならどんな時も当てはまることなのではないでしょうか?

 

皆さんも自分ひとりでやろうとするのではなくて、ぜひ誰かを頼り、信頼することを積極的にしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

最後に、本の最後に書いてあったシュルツさんの言葉を書いて、終わりにしようと思います。

 

 

 一人だけで目的を達成しても決して心は満たされない。チームでレースを勝ち抜いてこそ、大きな報酬と喜びを分かち合えることができるのだ。完成を上げる慣習に見守られるだけでなく、共に勝利した多くの同志と一緒に喜び合いたい。誰もがそう願うはずである。

 一人の人間の努力ではなく、多くの人々の力を結集して獲得した勝利の意義は大きい。参加した人々すべてが心をこめて達成した結果。そこに自分たちだけでなく人々といつまでも分かち合える喜びがわき上がるのだ。

 人々と共に獲得する成功ほど、うれしいものはない。